オフィシャルレポート

REPORT オフィシャルレポート 2019 vol.02 夏休み親子イベント2019
ヘアドネーションと髪を学ぼう!

夏休み親子イベント2019
ヘアドネーションと髪を学ぼう!

2019年7月21日(日)東京・8月4日(日)大阪で、夏休み恒例となった親子イベント「ヘアドネーションと髪を学ぼう!」を開催しました。

募集の詳細はこちら→(親子イベント募集チラシ)

オフィシャルレポート

当日の様子

東京会場、大阪会場ともに午前・午後の部と2回開催し、各会場合わせて子ども160名、おとな131名、合計291名の親子・ご家族の皆さんにご参加いただきました。

募集開始と同時にお申し込みが殺到し、「昨年のイベントに参加できなかったので、1年間待っていました」という方や、何ヶ月も前から予定して首を長くして待ってくださっていた方、イベントに合わせて切った髪を持参された方も大勢いらっしゃった今回の親子イベント。
皆さんが大きな期待を寄せてくださっていることが、開催前からひしひしと伝わってきました!

今年は「JHD&C応援団 共催」と銘打ち、日頃からJHD&Cの活動に共感し支援してくださっている企業の皆さんが自発的に「JHD&C応援団」を立ち上げ、イベント開催にお力添えくださいました。この場をお借りして、心より感謝申し上げます。

それでは、イベントの模様を詳しくレポートいたします!

開場の様子

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いよいよ開演

イベントフォト13<開会の様子>

プログラムに先立ち、まずはJHD&C応援団の皆さんをご紹介。

  • 株式会社アデランス
  • 花王株式会社
  • 株式会社ミルボン
  • テスコム電機株式会社

以上の各社(登壇順、敬称略)が中心となって、このイベントを最後まで盛り上げてくださいました。

続いてJHD&C代表の渡辺から、参加者の皆さんにご挨拶です。

「2009年にJHD&Cを立ち上げてから、今年で10年になりました。
活動を始めた当初はヘアドネーションの言葉すら知られていなかったのに、今では、取り組む皆さんひとりひとりの活動になっています。
このイベントをきっかけに、ヘアドネーションの一歩先をぜひ考えてみてください」

イベントフォト14<渡辺写真>

サプライズ!

イベントフォト15<フラメンコダンサー・吉田薫さん登場>

あいさつが終わると急に場内が真っ暗になり、参加者の皆さんにどよめきが広がります。
哀愁漂うギターの音色とともに登場したのは、華麗な衣装に身を包んだ女性です。

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ヒールの靴音を高らかに響かせ、全身を使って情熱的に舞うフラメンコ。
激しいステップに、汗と熱気がほとばしります。

参加者が圧倒される中、約10分のステージを終えてダンサーは舞台を後にします。

吉田薫さん

イベントフォト26<薫さん再登場・ウィッグ外した姿>

フラメンコを終えたダンサー・吉田薫さんが、再びステージに戻ってきました。
その姿に参加者の目は釘付けに……。

「ヘアドネーションのイベントで、なぜいきなりフラメンコが始まったの?」

その疑問の答えは、一目瞭然でした。

ダンスの余韻で息を弾ませ汗を滲ませる薫さんは語ってくださいました。
円形脱毛症を発症したのは小学2年生の時。髪の毛が抜けたり生えたりを繰り返してきたそうです。

JHD&Cがウィッグをプレゼントしているお子さんのなかでも脱毛症のお子さんの割合は高く、その発症の原因は詳しく分かっていません。治療法も確立されていないのだとか。

薫さんも、今でもウィッグを使いながら日常生活を送っています。

「フラメンコを始めたきっかけは、大学のクラブでした。ドレスや髪飾りが本当に素敵で、見た目に憧れたことも大きかったです。大学生の時は自分の髪があったのですが、社会人になってからまた髪の毛が抜けて……。フラメンコからも、遠ざかっていた時期がありました。

でも、もう一度フラメンコをやってみたいと思い、今ではウィッグをつけたまま踊っています。
ウィッグが外れないように医療用両面テープで固定したり、自然に見えるようにアイブロウでもみあげを描いたりして工夫しています。

フラメンコに垣間見える、人生の苦しみや悲しみだけじゃなくて、脱毛しているけれど踊れてる喜びや幸せを、踊りに乗せて表現できる。ウィッグがあるからこそ、楽しく踊ることができています」

ご自身の体験を包み隠さず話してくださる薫さんに、参加者から次々と質問が寄せられました。

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参加者質問:ウィッグをつけていて大変なことはなんですか?

薫さん:暑いことです!夏場は本当は外してしまいたいけれど、会社の人たちもびっくりしちゃうから、ウィッグをつけて会社に行っています。

参加者質問:好きな人ができたら打ち明けますか?

薫さん:はい、どうせいつか打ち明けなくちゃいけないので、最近は最初からウィッグのことをカミングアウトするようにしています。後回しにしても、ダメになるものはダメになるので(笑)

ひとつひとつの質問に丁寧に答えてくださり、最後にこんなメッセージを送ってくださいました。

「私はこれまで、友だちや周りの人にたくさん助けられてきました。髪の毛がないこと以外は元気だし、今では自分のことを病気だと思っていません。もし、ひとつの個性として髪がない方がいた時に、周りの皆さんが『自分にできることはなんだろう?』と考えてくれたら、自然体で接してくれたら、私なら嬉しいです」

ウィッグユーザーとして、そして1人の女性としてアクティブに生きる薫さん。
貴重な体験談を聞かせてくださいました。

イベントフォト37<3ショット写真>

ヘアドネーションカット・デモンストレーション!

続いては、毎回人気の企画!
実際にヘアドネーション中の方の髪の毛をステージの上でカットする、デモンストレーションカットのコーナーです。
事前に応募してくださった4名のモデルさんにご協力いただきました。

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ヘアドネーションカットには、守らなければいけないいくつかのポイントと、ちょっとしたコツがあります。
また、どの美容室で切ってもらえばいいの?切った後のヘアスタイルはどうすればいいの?など、心配事もたくさんありますよね。

「皆さんが大切にケアしながら伸ばした髪を寄付するのだから、その想いに寄り添ってくれる美容師さんを選ぶのが大切。ただ髪を切ることだけじゃなくて、切った後の髪の毛が誰かの役に立つことが重要なんです。ちょっとでも不安なことがあったら、今日はやめておきますと言って帰ればいいんです」

JHD&C代表の渡辺から飛び出したアドバイス。
せっかくボランティアに参加するのだから後悔なく楽しんでほしい……そんな気持ちが溢れます。

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多くの人が見守る中、いよいよ断髪式!
何年もかけて大切に伸ばした髪。
ご自身で、そしてご家族もハサミを持ち、想いを込めてカットします。

カットを終えた皆さん、笑顔がこぼれていました。

JHD&Cボランティア体験
「仕分け体験ワークショップ」

イベントフォト57<仕分け写真01>

ドネーションヘア仕分け体験ワークショップでは、参加者の皆さんがJHD&Cの「1日ボランティア」に変身!

毎日、事務局に寄せられるたくさんのヘアドネーションを、髪の長さ別に仕分けする作業を体験していただきました。
机に貼ってある、長さ別に目盛りが記されたシールに髪の毛を当てて、1束ずつ真剣に長さを測っていきます。

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「すごく長い!」
「何年かかったんだろうねえ」
「お手紙が入ってるよ」

…親子で、同じテーブルの皆さんで、賑やかに作業が進みます。
今日のために切った髪の毛を、自分で仕分けている方もたくさんいらっしゃいました。

テーブルごとに、JHD&C応援団のボランティアスタッフが参加者の皆さんをサポート。
ヘアドネーションした髪の毛は、事務局に届いた後いったいどうなっているんだろう?
実際に作業を体験することで、そんな疑問にもお答えすることができました。

イベントフォト69<仕分け後の写真13>

こうして仕分けされた髪の毛は、会場に設置された長さ別の「仕分けBOX」にイン!
子どもたちもテキパキとお手伝い。みんなで協力して、大量のヘアドネーションの仕分けができました。
お疲れ様でした〜!

JHD&C応援団・企業ブーススタンプラリー

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このイベントを盛り上げてくださっている「JHD&C応援団」は、いずれも髪にまつわる製品やサービスを提供している「髪のプロフェッショナル」ばかり。
そんな各企業が趣向を凝らして、髪について学べる体験ブースをご用意しました。
スタンプラリーカードを持って、ワークショップ体験のスタートです!

株式会社アデランス:「ウィッグ試着体験をしてみよう!」

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株式会社ミルボン:「髪のダメージ診断をしてみよう!」

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花王株式会社:「髪の毛のしくみと正しい洗い方を学ぼう!」

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テスコム電機株式会社:「髪の毛の上手な乾かし方を学ぼう!」

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どのブースも長い行列ができるほどの大盛況。

皆さん、とても熱心に体験されていました。
自由研究の参考になるヒントがいっぱいのスタンプラリーでした!

イベントフォト88<スタンプカード>

東京会場には、JHD&Cの活動を題材にした書籍「髪がつなぐ物語」の著者・別司芳子さんも駆けつけ、ミニサイン会も開催しました。

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会場のあちこちで一生懸命にメモを取ったり、スタッフに質問したりしている熱心な姿をたくさん見かけました。

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ヘアドネーションカットモデルさんお披露目

前半のプログラムで、ヘアドネーションカットのデモンストレーションにご協力いただいたモデルさんの、仕上げのスタイリングカットが完成!
いよいよ、新しい姿のお披露目です。

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新しいヘアスタイルに、頭が軽くなった!という感想も上がりました。

素敵に変身した姿に会場からあたたかい拍手が起こります。
ステージではドネーションカットした髪を、JHD&Cを代表して渡辺がお預かりしました。
この髪は誰かの日常生活のお手伝いをするウィッグとして生まれ変わります。

無事すべてのプログラムを終えることができ、最後に代表の渡辺がこう締めくくりました。

イベントフォト110<渡辺挨拶>

「今から10年、20年先に皆さんが大人になった時、一体どんな社会になっているだろう?
これからの社会を作っていくのは皆さんです。
今回のイベントに参加してくださった皆さんが、これからどんな自分になりたいか、どんな人生を歩んでいくのか、そんなことをヘアドネーションを通して考えてくれたら嬉しいです」

JHD&Cが目指す「ヘアドネーションの一歩先の未来」。
今回のイベントを通して、皆さんの心のなかに少しでも考えるきっかけとなっていてくれたら本当に嬉しく思います。

誰かが困っていたら当たり前に手を差し伸べられる、そんな未来への希望が確かに感じられたイベントとなりました。

ご協力くださったすべての方に心から感謝申し上げます。
ありがとうございました!

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開催データ

夏休み親子イベント2019
ヘアドネーションと髪を学ぼう!

共催:NPO法人Japan Hair Donation & Charity・JHD&C応援団

  • 東京会場 2019年7月21日(日)
    株式会社ミルボン 東京本社(東京都中央区)
  • 大阪会場 2019年8月4日(日)
    株式会社ミルボン 中央研究所(大阪市都島区)

来場者数

合計:291名(こども160名・おとな131名)

  • 東京会場
    午前の部:こども40名・おとな34名 計74名
    午後の部:こども38名・おとな31名 計69名
  • 大阪会場
    午前の部:こども44名・おとな34名 計78名
    午後の部:こども38名・おとな32名 計70名

出演(敬称略)

  • 吉田 薫(フラメンコダンサー)
  • 別司 芳子(「髪がつなぐ物語」著者)※東京会場のみ

ミュージシャン

  • 東京会場
    ギタリスト 中澤 秀治
    カンテ(歌)二宮 光彦
    パルマ(手拍子)大槻 敏己
  • 大阪会場
    ギタリスト 中西 雄一
    カンテ(歌)二宮 光彦
    カホン(打楽器)荒井 康花

ヘアドネーションカット・デモンストレーション

モデル

  • 東京会場
    午前の部 / 岩田 奏(小学5年生)・午後の部 / 岩田 謡(小学2年生)
  • 大阪会場
    午前の部 / 岡田 未瑠(小学6年生)・午後の部 / 中野 綾香(小学3年生)

協力美容師

  • 東京会場
    「55JET ai HAPPY HAIR MAKE」當間 紀之
  • 大阪会場
    「bloom(ブルーム)」入江 知子

JHD&C応援団

  • 株式会社アデランス
  • 花王株式会社
  • 株式会社ミルボン
  • テスコム電機株式会社

ドリンク協賛

  • コカコーラボトラーズジャパン株式会社