オフィシャルレポート

REPORT オフィシャルレポート 2025 vol.2 神戸学院大学附属中学校 出前授業
神戸学院大学附属中学校 出前授業
2025年5月17日(土)、神戸学院大学附属中学校にて行われた出前授業で、JHD&C(ジャーダック)代表が講師を務めさせていただきました。
神戸学院大学附属中学校では「グローカルアカデミー」という取り組みの中で、さまざまなボランティア活動を実践しその収益を寄付するなど、「中学生でもできる社会貢献活動」を実践されています。
今回の出前授業は、いつもジャーダックのチャリティにご協力くださっている「神戸レモネードスタンド(※)」さんのご紹介により実現しました。
現在ヘアドネーションのために髪の毛を伸ばしている生徒さん、以前ヘアドネーションしたことがある方、ヘアロス経験のある方を含め、生徒、保護者合わせて17名がご参加くださいました。
当日は希望者全員に実際にウィッグを身につけていただき、そのまま「なぜウィッグが必要なのか」をテーマにディスカッションを行いました。
自尊心を保つため、
人と違うことに対する違和感、
髪がある人が多数の環境では自分だけ孤立しているように感じるから、
自分の意思と関わりないところで起きる体の変化に戸惑うからーーーなど、様々な意見が発表されました。
授業後のアンケートの一部を抜粋してご紹介します。
- (ウィッグをつけてみて)かゆかったけど、ありがたいなって思いました。
- ヘアドネーションについてだけでなく、そこから話を掘り下げて社会について、そして世界について考えられました。
- たくさんの年代の人が、髪が必要な人に髪の毛を寄付して助け合うのはいいことだと思う。
- ウィッグは最初は違和感があったけれど、少しすればなくなりました。いつもと違う自分になれた気がして少し楽しかったです。
- ヘアドネーションの話から、表現の自由、男女(性別)の話など幅広く意見を取り上げてくださり、とても有意義な時間となりました。
- ウィッグを久しぶりにつけました。やはりすごく蒸れるし、かゆかったのですが、いつもと違う自分が知れた感じがして楽しかったです。またヘアドネーションをさせていただきたいなと思いました。
- ウィッグを2時間くらいつけてみて、頭が少し痛くなるので、これをずっと続けることは大変だし、質の良いウィッグを作ることも大切だと思いました。
- HPではわからないことを聞けて、いろんなことを考えました。
- ヘアドネーションという切り口から多くの視点で考えることができ、貴重な時間となりました。
- ウィッグという一つのものに対し、さまざまな価値観を知ることができてよかったです。
- 周囲と異なることを受け入れる環境など、一人一人が多様性、固定観念について考えることが大切と考えます。個人の自己表現も守られる社会であってほしいです。時代や環境で価値観は変化することも考えさせられました。
- 偏見、差別がなくならず、それでバランスが取れてしまっている社会で、自分を守る武器の一つにウィッグがなっているのではと思います。
- ウィッグの髪の毛に慣れてしまって、外した時に違和感があった。やはり慣れってすごいなと思った。慣れてしまえば、髪がなくても周りと違っても、自分も、周りも、変に感じなくなるんだと実感した。
- なぜウィッグは必要なのか、男女の違いとは、さまざまなことについて議論を交わしました。実体験や皆さんの価値観などを交えての意見にとても関心がわきました。ウィッグはニット帽をつけているようななま温かい感じで、長時間つけたり、夏場は結構苦しいと思います。
- 子どもの入院中、テレビなどで見るヘアドネーションが美化されているように感じたこともありましたが、髪の毛がないまま学校に行った日の子どもの表情は忘れられないものでした。今、子どもはヘアドネーションする側として参加しましたが、できる人がし、ウィッグが必要な人が使用し、自信がつき、先には使わなくてもよくなるようになれば良いなと思います。
- 今日初めてウィッグをつけてみて、激しい動きができないだろうなと思いました。そんな大変な思いをしてまでウィッグをつける理由は、やはり私たちにあるんだと感じました。私たちは無意識に髪があるのが当たり前だと思い込んでしまっていて、私もその例外ではないです。これからは自分の、他人の、世界の価値観をしっかり見て生きていこうと思いました。
JHD&Cではへアドネーションを通して、ウィッグが必要とされるのはなぜ?多様性や選択肢とは?見た目の問題とは?このような社会の背景も含めて皆さんと考えています。
2時間にわたる出前授業に熱心に参加してくださった神戸学院大学附属中学校の生徒、保護者の皆さま、ありがとうございました。
- (※)神戸レモネードスタンド
- 兵庫県神戸市で2022年から小児がん等支援のためのチャリティを目的としたレモネードスタンドを開催しているボランティアグループ。
公式Instagramはこちら
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