オフィシャルレポート

REPORT オフィシャルレポート 2021 vol.03 鹿児島県霧島市立牧園中学校「人権について考える授業」

鹿児島県霧島市立牧園中学校
「人権について考える授業」

2021年12月7日(火)10時45分~12時35分、鹿児島県霧島市立牧園中学校の「人権について考える授業」で、JHD&C代表の渡辺がヘアドネーションについてお話しさせていただきました。
その様子を、お写真の使用許可を得てご紹介します。

オフィシャルレポート

当日の様子

牧園中学校では日頃から人権教育に力を入れており、学校図書にもSDGsやLGBTQ+など人権について記された書籍がたくさん。

JHD&Cの活動を取材して書かれた「髪がつなぐ物語」や、JHD&C監修書籍「31cm」も展示されていました。

イベントフォト01

毎年12月4日から10日の「人権週間」には、さまざまなジャンルの講師を招いて人権学習の時間を設けている牧園中学校。
今年、生徒さんがヘアドネーションに協力してくださったことがきっかけとなり、JHD&Cの「出前授業」が実現しました。

イベントフォト02

はじめに、3年生の女子生徒さんがご自身のヘアドネーション体験レポートを発表。

新聞などのデータをもとにした鹿児島県内のヘアドネーション認知度調査や、賛同美容室へのインタビュー、自作の「31cmの金色のリボン」を配布してヘアドネーションに必要な髪の毛の長さについて生徒さん同士で確認し、「本を読んで学び、活動を広げることが大事」とプレゼンテーションを締めくくりました。

イベントフォト03

続いて渡辺が登壇し、全校生徒・教職員合わせて約120名の方に向けて、ヘアドネーション活動についてお話ししました。
休憩をはさんで後半は「どうしてヘアドネーションが必要なのか?」と生徒さんひとりひとりに問いかけを行いました。
ヘアドネーションによってできたウィッグを手渡した“その先”について、そして、“誰もが生きやすい世の中”とは?……そんなことに思いを馳せる授業となりました。

最後に生徒さんのドネーションヘアの贈呈が行われ、JHD&Cを代表して渡辺がお受け取りしました。

イベントフォト04

後日、生徒の皆さんから感想が届きました。
一部を抜粋してご紹介します。

感想内容より抜粋

  • 話を聞き終わった後、だいぶ気が重かったです。なんだか、とても大事なことに気づいたような気がしました
  • ウィッグをつけたりつけなかったり、自分で決めたほうがいいと思いました
  • ウィッグを使うかどうか決めるには、子どもの権利があることがわかった
  • ヘアドネーションを通して見えてくる差別や、今の世の中の現状を聞いてすごく衝撃を受けました
  • なぜ渡辺さんが脱毛症の人のことをかわいそうと思わないのかとても不思議でしたが、よく考えてみると、その考え全てが差別だということに気づきました。誰にでも平等に接するために、物事を正確に判断することができる人間になれたら良いです
  • 人を見た目で判断して差別することがどれだけ人の心を傷つけるのかを学べた授業だった。これから自分が1人1人の人権を大切にしていこうという意識が生まれた
  • ウィッグを使う人には断る権利があることがわかりました
  • 誰かの役に立つことだとばかり思っていたけれど、それは問題の解決にはつながらないという今の状況を初めて知ることができた
  • ヘアドネーションが、今後の未来でどんな活動になっているのか気になった
  • 常識を疑うこと。あなたは本人の意見と同調圧力のどちらを選びますか

ウィッグの人が生きやすい社会は、誰にとっても生きやすい社会。

これまでの活動で渡辺が経験した脱毛当事者やそのご家族のエピソードを紹介すると、生徒さんの表情が真剣になっていくのがとても印象的な授業でした。
貴重な機会をくださった牧園中学校の皆さま、そして2時間にわたって真剣に参加してくださった生徒の皆さまに心より感謝を申し上げます。

本当にありがとうございました。