座談会
ISSUE JHD&C×和歌山刑務所×和歌山市社会福祉協議会 白百合美容室 座談会-3
和歌山刑務所の受刑者によるボランティア参加と、JHD&Cのヘアドネーションが、どのようにつながったのか?それぞれの思いを座談会にて語りました。
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ヘアドネーションと受刑者
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今西:
一番最初のアイデア、「お客さんの髪をヘアドネーションしたらどう?」というのはどなたからだったんですか?お客さんから?
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砂山:
当時の首席とその話をしたことがあるので、もしかしたら発信は自分かもしれないです。でもどちらかと言えば、お店でお客さんの髪を寄付するというよりも、受刑者には髪の長い人がたくさんいるので受刑者の髪を送れたらな、という思いがあったんですよ。
受刑者はお風呂の時間にも制限があるので髪を洗うのも大変なのですが、ヘアドネーションするために髪を伸ばしているという話もよく聞きます。でも、受刑者の髪を寄付するのはハードルがあったので、ここでお客さんの髪を切らせてもらうという形のヘアドネーション参加も、ひとつの社会貢献になるのではないかと思ったんです。
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渡辺:
それが、1年くらい前になるでしょうか。
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福田:
去年(2020年)の夏前くらいだったと思います。お手紙いただいて、初めて渡辺さんにお会いしたのが8月の下旬ぐらい。今回の取り組みの最初のイメージソースになったコミックが発売されたくらいの時期で。
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渡辺:
「塀の中の美容室※」ですね。そうか、お会いしてからまだ1年経っていないんですねえ。
CHECK!
- ※「塀の中の美容室」
- 小学館ビッグコミックス「塀の中の美容室」(小日向まるこ/原作:桜井美奈)のこと。女子刑務所の中にある美容室で一般客の髪を切る服役中の美容師を主人公とした漫画作品。第24回文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞。
コミック「塀の中の美容室」。
JHD&Cとして、今回の取り組みの最初のイメージソースになった書籍
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渡辺:
確かに、受刑者の髪を寄付したいっていうのが最初にいただいたお話だったんです。 でもヘアドネーションは自分の意思でできることなので、それを和歌山刑務所として取り組むのはちょっと違うと思いますとお話しさせていただきました。それだったらJHD&C側の作業のお手伝いを和歌山刑務所さんでできるようになったら、それは取り組む意味がありますよね、みたいなところからこの取り組みが始まったんでしたね。
でも、これはJHD&Cと和歌山刑務所さんだけではなかなか難しいぞということで、和歌山市の社協さんにご協力いただけたら、もしかしたら実現できるかもしれないという話しになって、福田さんから社協さんにご連絡してくださいました。そもそも社協さんと和歌山刑務所さんは、タオル帽子のことですでにお付き合いがあったこともあって実現できました。
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